HOLE LIVE THROUGH THIS
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コートニー・ラヴ率いるホールのメジャー第1弾、フル・アルバムとしては2作目となった「リヴ・スルー・ジス」、入荷しました。
本作リリースのちょうど1週間前にカート・コバーンが自殺、90年代のシド&ナンシーとしての比喩が高まる中、スキャンダラス・クイーンとしての知名度もアップ。
コートニー・ラヴという強烈なポップ・アイコンが一人歩きする中でリリースがされましたが、これまでちゃんとHOLE、そしてコートニーの音楽性が正当評価をされていた事はあまりなかったのではないでしょうか。
グランジの申し子ととしてキャッチーなメロディを持つアルバム前半は、「VIOLET」や「MISS WORLD」を中心にコートニーのビッチ像をわかりやすく提示しているかもしれません。
YOUNG MARBLE GIANTSのカヴァーを含むアルバム後半は、徐々にアンダーグラウンドの嗜好性が露わになっていて、パンク、ハード・ロックが透けて見えていたコートニーのルーツがもっと奥深いものに思えてきます。
自ら傷を切り開いて血や肉を晒すようなストレートな歌詞にも、そこはかとなくインテリジェンスが漂うのもコートニーの神秘性を高めている感もあります。
この人は賢くビッチを演じているのか、そう思わせてくれる半面、性別を超えたヴォーカルのカッコ良さも魅力になっていたと思います。
コマーシャル性は次作の「CELEBRITY SKIN」の方が圧倒的に高いと思われますが、尖がったコートニーの生々しさが詰まっているのは本作だったのではないでしょうか。
今となっては整形セレブのイメージが強い彼女だけだけに、余計そう思えてなりません。