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2016年7月の31件の記事

2016年7月31日 (日)

DANGER DANGER THE RETURN OF THE GREAT GILDERSLEEVES

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

デンジャー・デンジャーの通算5作目となったアルバムで、カナダ人のヴォーカリスト、ポール・レインが参加した最後の作品となった、「ザ・リターン・オブ・ザ・グレイト・ギルダースリーヴス」、入荷しました。

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中心メンバーのブルーノ・ラヴェルが、同時期にトニー・ハーネル、マーク・リアリとのプロジェクト・バンド、WESTWORLDに参加していた事もあり、前作から3年ぶりとなっています。

そのブルーノとスティーヴ・ウェスト、ポールの3人体制を基本にして、ギターにアンディ・ティモンズ、トニー・ブルーノ・レイ、そして彼等のプロデューサーでもあり、BON JOVIの初期の作品を手掛けた事でも有名なランス・クインがキーボードとして客演しています。

ハード・ポップからメロディアス・ハード、パワー・バラードと、実に器用なバンドではありますが、ポール・レイン時代はテッド・ポーリー時代とは違った個性を生み出していた気がします。

95年作の「DAWN」では、かなりグランジ、オルタナを意識したダーク&ヘヴィなサウンドが意外でしたが、97年作の「FOUR THE HARD WAY」ではポールの持ち込んだ華やかなポップ・センスが開花し、BON JOVIとCHEAP TRICKの中道を行く明るく楽しいHR/HMサウンドを作り上げています。

そして本作では、更に微妙なサウンドのシフトをしています。

キーワードとなるのは、フォリナーとチープ・トリック、この両バンドの面影を露骨に出しながら、彼等の持ち味であるカラッとしたアメリカン・ハードのパーティー感覚を巧くミックスしています。

「Six Million Dollar Man」「Dead Drunk & Wasted」、「Dead Dog」は、そのままロビン・ザンダーが歌っていてもおかしくない程のチープ・トリック節となっていますが、実際ポールの歌い方もかなり物真似が入っているのではと思われます。

「She's Gone」、「My Secret」は、イントロを聴いた瞬間、フォリナーを思い出す哀愁ハード・ロックとなっていて、これもまたルー・グラムが歌っていても全く違和感の無いものとなっています。

ただ彼等の場合、けっしてパクリという印象な無く、オマージュという言葉がピッタリくる気がするのですが、要はこうしたはっきりとしたポップ感が大好きな人達だという事なのだと思います。

単語繰り返しパターンも本作では踏襲され、いかにも彼等らしいハード・ポップとなった「CHERRY CHERRY」、ハイスピードのメタリック・ナンバー、「Walk It Like Ya Talk It」、穏やかなミドル・ポップ・バラードとなった「My Secret」等、バラエティに富んだ器用さも相変わらず披露してくれています。

この路線でもう1枚位作って欲しかった気もするのですが、残念ながらこのラインナップは本作を最後に崩壊、2009年にはテッド・ポーリーが復帰して、またガラリと雰囲気を変えて大デフ・レパード大会となった傑作、「REVOLVE」をリリースしています。

非常に器用であり、ロックのツボを知り尽くしたバンドなのですが、80年代組としてはかなり寡作家なのが残念です。

2016年7月30日 (土)

STRYPER AGAINST THE LAW

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

オリジナルは90年作、LAメタル最後の大物と思われたストライパーの5作目、「無法の掟」、入荷しました。

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本作リリース後レーベル倒産もあり、メタル・シーンの大変化の波の中、一時的にバンドは活動を休止する事となっています。

一聴してストライパーよ、君達もか?と簡単に言い捨てる事でグランジ症候群的な作品と片づけられてきた気がしますが、よくよく聴き直すと実は極めて80年代メタルの基本に戻ったアルバムだった事に気づかされます。


プロデューサーにはCHEAP TRICK、MOTLEY CRUE、KIX等との仕事で有名なトム・ワーマンを迎え、大きくイメージ・チェンジを計っている事がまず注目されます。

バンドの個性を大きく損なわず、かといってレコード会社が求めるサウンドからも離れない、実に手堅いアルバムを作ってきたこのプロデューサーの手腕により、前述したバンドの過去の作品にかなり近いものになったのではないでしょうか。

適度なダークさと、これまでにないマッチョなサウンドに合わせたかの様に、ストライプの衣装を脱ぎ捨て、髭を蓄えルックスもかなりワイルドになる事で、彼等の変化がかなりドラスティックに見えてしまったのはこれまでのファンにとってはマイナス面ではあったかと思います。

以前の彼等らしい、メロディ、ハーモニーも当然残されていて、特に彼等のキャリアを代表する名バラード、「LADY」や、前作や前々作に入っていてもおかしくない典型的ストライパー流メタル、「CAUGHT IN HTE MIDDLE」の素晴らしさはもっと再評価がされていいと思います。

かなり意外なアース・ウインド&ファイアーのカヴァー、「SHINING STAR」はいかにもといった80年代メタル風のものとして収められていて、どこまで本気だったかわかりませんし、本作中では蛇足であったとも思えますが、ファンキーなストライパーというのもなかなかユニークに聴けてしまいます。

シーンを意識したヘヴィな変化として認識する事も可能ですが、個人的には80年代中盤にこうしたアルバムが星の数程あった気がしてなりません。

そういう意味では時代を見誤った失敗作とも言えますが、各曲の完成度も高くなかなか侮れない1枚だと思います。

2016年7月29日 (金)

MEGADETH DYSTOPIA

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

メガデスの通算15作目、最新作となるアルバム、「ディストピア」、入荷しました。

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ほぼ2年毎にアルバムをリリースしていた彼等が、前作の「SUPER COLLIDER」から3年ぶりとなったのは、クリス・ブロデリック、ショーン・ドローヴァーの相次ぐ脱退に伴うバンド再編成というドラスティックな変化のためでした。

一時はマーティ・フリードマン、ニック・メンザを迎え、あの「RUST IN PEACE」の編成での電撃的再結成も考えられた様ですが、迎えられたのはかなり意外な人選でした。

アナウンスされたのはANGRAのギタリスト、キコ・ルーレイロ、LAMB OF GODのドラマー、クリス・アドラー。

テクニシャンとしては申し分のないプレイヤーですが、果たしてメガデスにどう溶けるのか、実に興味深いところでした。

片やラテンの伝統により独自のパワー・メタルを完成させたバンドのギタリスト、そして片や90年代以降のNEW WAVE OF AMERICAN HEAVY METALの代表格であるバンド、両者共にスラッシュ時代のメガデスに間違い無く影響を受けているのは間違いない筈ですが、あまりにも色が濃いと思えるからです。

蓋を開けて見たら、この新生メガデスの恐ろしい程の若返りぶりと、充実したメロディの多さに驚かされました。

クリスの手数、足数の多いドラミングによりグルーヴ・メタル的な重さとバネを演出し、キコは確実にメガデスのドラマ性に新たな側面を注入しています。

デイヴらしいギターとメロディはもちろん健在、アルバム・タイトル曲で見られる「破滅へのカウントダウン」や「ユースアネイジア」への回帰と思えるメロディ、「THE THREAT IS REAL」や「LYING IN STATE」で見られる初期スラッシュ時代のノリは、オールド・ファンを再び狂喜させると思われます。

劇的な期待を持たせるインスト・ナンバー、「CONQUER OR DIE」、コンパクトなナンバーが揃う中で本作中最も長尺となったドラマティックな「POST AMERICAN WORLD」では、メガデスの正しい進化と言える新機軸を打ち出していて、今後のこの体制に大きな期待が持てます。

デイヴの声は確かに以前と変わっていますが、ドスの利いたヴォーカルをより効果的に聴かせる事を自身はもちろん、ジャズやクラシックの素養のあるギタリスト、キコが良く理解していると思われ、メロディ、アレンジの構成が見事だと思われます。

メガデスらしさと適材適所の人選による新鮮な風が巧くマッチングし、アルバムは見事全米初登場3位という驚くべきセールスを上げています。

尚、「FOREIGN POLICY」は80年代ハードコア・パンク・バンド、FEARのカヴァーで、これが意外と「RUST IN PEACE」時代を彷彿させたりしています。

2016年7月28日 (木)

AC/DC BACK IN BLACK

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

オリジナルは80年作、最早説明不要のAC/DCのモンスター・アルバム、「バック・イン・ブラック」、入荷しました。

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マイケル・ジャクソンの「スリラー」に次ぐ世界的ベスト・セラーを現在もまだ更新し続けている1枚として有名ですが、バンドにとっては喪に服したアルバムであった事が忘れがちにされています。

そうした意味も込められてバンド史上最も無愛想なジャケットにはなりましたが、これ程までにバンド・ロゴが黒地に映えるアルバムがあったでしょうか。

初代看板ヴォーカリスト、ボン・スコットの死後2ヵ月後、そしてブライアン・ジョンソンの加入後1ヵ月後から猛スピードでレコーディングされ、恐ろしいまでのメタリックでキャッチーなナンバーばかりが凝縮された大名盤です。

アルバムはそのボンへの追悼を捧げた鐘の音で始まり、ミディアム・テンポの美学、以降の彼等のスタイルを決定付けたメロディアスなセンスを完全に確立し、ブライアンの金属的なヴォーカルのイントロデュースとしてもインパクトを残しています。

更にボンへの敬意もあると思われるのですが、これまでの王道AC/DC節を押さえながらキャッチーにまとめ上げる手腕も洗練され、1曲1曲がかなり印象に残るものとなっています。

特に中盤の3曲の流れ、すなわち「LET ME PUT MY LOVE INTO YOU」、「BACK IN BLACK」、「YOU SHOOK ME ALL NIGHT LONG」では、金太郎飴的な魅力と言われ続けたAC/DCが微妙な変化を持たせた新機軸を打ち出していて、以降の80年代メタルへの布石とでも言うべき歌メロの良さとリフの整合感が見られます。

ちなみに日本ではあのアイドル全盛期の中山美穂の92年のシングル、「Mellow」のイントロ部分で、「BACK IN BLACK」のリックをかなり巧く流用していると思われ、その影響力の大きさの象徴にもなったと思います。

ユニークなのはアルバム・リリース直後は、日本ではAC/DCの存在はまだまだ知られていなかったという事実でしょう。

世界的にはもちろん大ヒット作として認知されていますが、これまでパンク、ハード・ブギ等々、AC/DCの音楽的イメージが実は定まっていなかった部分もあった気がするわけで、本作の徹底したメタリックなエッジの強調により、彼等がHR/HMシーンの突出した存在であり、以降メタル・バンドとして語られていくというのも特筆すべき現象だったと思います。

いずれにしてもメタル隆盛期の狼煙ともなったアルバムには間違いない筈で、今に至っても全ロック・ファンの永遠の必聴盤と言えるのではないでしょうか。

2016年7月27日 (水)

TREAT SCRATCH AND BITE

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

オリジナルは85年作、スウェーデンが誇るメロディアス・ハード界の職人的バンド、トリートの記念すべきデビュー作、「スクラッチ・アンド・バイト」、入荷しました。

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まず注目すべき点は、本作がEUROPEの「THE FINAL COUNTDOWN」、あるいはBON JOVIの「SLIPPELY WHEN WET」に先駆けてリリースされた事です。

本作が大ブレイクしなかったのはそのあまり洗練されたアメリカン・ポップ・メタル・サウンドがあったからこそだったかもしれません。

元々スウェーデンは音楽大国として知られていましたが、HR/HMのジャンルでは北欧メタルという新しいキーワードが浸透したばかりの時代、今やメタル界ではスウェーデンは欠かせない重要国ですが、当時はトリートのアメリカナイズに偏見もあったのかもしれません。

また現実的な問題として、ヘアメタル然としたヴィジュアルとMTVでガンガン流れそうなキャッチーなメロディは多くのアメリカ勢に引けをとらないものでしたが、ネットがまだまだ普及していない時代にあっては大きくプロモートされたLAメタル勢には太刀打ちできなかったのは致し方ないのでしょう。

いずれにしても今聴いてもその完成度には、まさに目も眩むばかりのキラキラ度が満載。

本作の奇跡的なメロディの充実具合は、83年に大ヒットしたデフ・レパードの「炎のターゲット」の影響が強いと思われますが、言ってみれば「パイロマニア」症候群が生んだ傑作の一つだと思われます。

本人達も公言している様ですが相当意識はしている筈で、後にセルフ・リメイクがされる名曲「GET YOU ON THE RUN」は「FOOLIN'」を、「NO ROOM FOR STRANGERS」は「BILLY'S GOT A GUN」をどこなく思わせるのはそうした現れでしょう。

ただ安易に「フォトグラフ」を流用するバンドが少なくなかった中、トリートの先天性のメロディ・センスは別格で、欧州的な翳りだけでなく陽性の高揚感をも積極的に取り入れていたのは特筆すべき点だと思います。

「炎の誓い」、「闇夜にハイデン」等、各曲の邦題のセンスにも当時の日本の担当者のデフ・レパードに続け熱が感じられる気がします。

「炎のターゲット」が80年代メタルの指針になり、ボン・ジョヴィが世界基準となるほんの僅かな隙間の中で、本作はお手本的内容として極寒の地から産み出されたのは、実に感慨深いものがあります。

メロディアス・ハードとパーティー・ロックがバランス良く配置された中で、極上のバラード、「WE ARE ONE」のソフトな美しさも光り、すでに同郷のEUROPEとは違うメロディ・メイカーぶりをアピールしている気がします。

彼等の作品はどれもハズレ無しなのですが、特にアメリカン・メタル色の強い1枚と言えば本作だと思われます。

2016年7月26日 (火)

WARRANT BELLY TO BELLY VOLUME ONE

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

ウォレントの通算5作目、生前のジェイニー・レインが在籍したオリジナル・アルバムとしては最期のものとなった1枚、「ベリー・トゥ・ベリー」、入荷しました。

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良くジャケットを見るとバンド名がWARRANT 96、しかもアルバム・タイトルはVOL.1とされている不思議な作品ですが、どうやら元々コンセプト・アルバムとして作られてようです。

テーマとなっているのは言ってみれば栄枯盛衰、バンドが辿った栄光の日々と転落を綴ったものとなっているそうです。

その割には「BELLY TO BELLY」は正常位という意味も持つ様で、ジャケットに映る胎児、あからさまにエフェクトを強く用いたヴォーカルや、ギターの処理もいかにも90年代といったサウンド・プロダクションも、何かもっと下世話で安易な発想が見え隠れしている様な気もします。

ウォレントというバンドは、知性に裏打ちされたパーティー・ロック・バンドというイメージもジェイニー・レインのキャラクターによりあった様な気もしますが、80年代後半にツボを知り尽くした高性能ポップ・メタルでの武装は、確かに計算高さと先天性資質の良さを感じさせました。

ただ世間で評価されたのは、彼等のその上っ皮である甘みと軽さであったのは残念だった気もします。

完全なるグランジ化と評された本作でも、その次代への露骨なすり寄りがあざとい程に映るのですが、メロディ・センスの高さはやはり隠しきれていない様です。

むしろグランジに同調した結果ではなく、このバンド本来のロック気質が強く出たアルバムとするのがうがった見方と言える気がしてなりません。

SCORPIONSに引き抜かれたジェームズ・コタックに代わり、新たに加入したボビー・ボーグなるドラマーのタイトでパワフルなプレイをやたら前面に押し出しながら、モダンな音処理が印象に残る本作。

一聴して思えるのはそんな感じなのですが、かつてのヘア・メタルのキラキラ感はさすが皆無となりましたが、練られたメロディは地味ながらジワジワと来るものが多いのも事実です。

スタジオにいた共同プロデューサーのガールフレンドを、スティーヴィー・ニックスに似てるという理由で急遽デュエットで参加させたり、ジャズっぽいインタールードを挟んだり、まるでスティングの様なナンバーを披露してみたり、安易なグランジ化というにはあまりにも器用と言わざるを得ません。

優れたメロディと実に遊び心の多い1枚でもあるのですが、ただ優等生的なそつの無さがかえって目立ってしまうのが本作の弱さなのかもしれません。

2016年7月25日 (月)

SLAUGHTER THE WILD LIFE

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

遅れてきた大型新人として80年代マインドを90年代においても継承し続けてきた、スローターのセカンド・アルバム、「ザ・ワイルド・ライフ」、入荷しました。

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優れた看板ヴォーカリストと、優れたメロディと間違いの無いバンド・サウンドは、ここでもしっかりと守られていて、意味深ながら地味なジャケットとは裏腹に、明解なパーティー・ロックを展開してくれています。

時代の動向にあえて逆らっているのではなく、心からHR/HMを楽しんでいる姿が目に浮かぶバンドのポジティヴな姿勢は、ヘヴィ&ダークへと傾倒していくメタル・シーンの中では確かに浮いていたのかもしれません。

ただやはり「Days Gone By」や「Real Love」、「Streets Of Broken Hearts」で見られる80年代のBON JOVI真っ青のメロディに抗う事は至難の業と思え、彼等がヘア・メタル・バンドではなくメロディアス・ハード・バンドとして評価されていたのも事実だと思います。

キラキラした時代を少しでも通過した方なら、脳天気と言われようがこのどうしようもない陽性の高揚感に身を任せる事の快感を知っているのではないでしょうか。

時々引っ張りだして無性に聴きたくなるアルバムの一つです。

2016年7月24日 (日)

LED ZEPPELIN HOW THE WEST WAS WON

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

レッド・ツェッペリンのライヴ盤3枚組、「伝説のライヴ」、入荷しました。

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デビュー35周年という節目に、レッド・ツェッペリンから届いた貴重なライヴ音源となった本作は、多くのロック・ファンを狂喜させました。

ジミー・ペイジがまだまだ隠し持つ膨大な音源集から、元々は後に映像作品としてリリースされたDVD制作作業中において掘り起こされたようです。

実質的なオフィシャル・ライヴ盤としては、「永遠の詩 狂熱のライヴ The Song Remains the Same」以来、実に23年ぶりにリリースされる事になりました。

99年には「BBCライヴ」が発表され、ラジオ番組用に録音された71年のライヴ音源も収録されていましたが、絶頂期にあるバンドのヴォリューム感たっぷりの生々しいライヴの模様を収めた本作の前では最早霞んでも致し方ないと言えるでしょう。

原題の「HOW THE WEST WAS WON」は、いかにして西部が獲得されたのかと直訳できますが、62年の映画「西部開拓史」のタイトルからそのまま引用された様です。

19世紀のアメリカを描いたこの大作映画は、ジョン・ウェインやグレゴリー・ペック等の大物出演、160分を超える大河ドラマとなり、まさにツェッペリンがビートルズ以降に巻き起こしたブリティッシュ・インヴェイジョン、更にはハード・ロック大衆化を全米に浸透させたという意味ではピッタリのタイトルだったと思われます。

収録は72年の全米ツアーからで、前年末にリリースされたアルバム「Ⅳ」が大ヒット中の最中のライヴとなっています。

まさにバンドの状態はピークにあると思われ、ロバート・プラントの声の貼り具合、またミックスのせいもあるのでしょうが、ジョン・ボーナムのドラムの凄さを改めて思い知らされるのが特に印象的です。

「狂熱のライヴ」は本作より約1年後に行われたショーの模様となり、「聖なる館」の幻想的な彼等の側面が強調されていた時代のものであったため、ここでのブリティッシュ・ハード全盛期のダイナミズムは得難い魅力になっていると思われます。

またオフィシャル音源としてはベストと思える「天国への階段」では、本ライヴの約4ヶ月後に行われた来日公演より先にメロトロンを使用していると思われ、(リコーダーの多重録音からメロトロンの音に差し替えたという話もある様ですが)数えきれない程聴いてきたこの曲も新鮮に響いて来ます。

CD 1後半のアコースティック・セットの味わい深さや、CD 2での「幻惑されて」における25分にも及ぶメドレーでのバンドの音楽性の深淵を覗くかの様なプログレッシヴさ、さらに約20分間のボンゾの一人舞台、「MOBY DICK」、CD 3では聴く者に一瞬の休息をも与えない大ハード・ロック大会と、ツェッペリンというモンスター・バンドの当時の勢いを堪能できます。

また当時の新曲として発表された「DANCING DAYS」がかなり興味深く聴けるのも見逃せないところで、彼等がすでに以降のHR/HMへと受け継がれるポップなセンスもここで確立していたのだなと感慨深く思えてしまいます。

2016年7月23日 (土)

HARDLINE LEAVING THE END OPEN

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

2009年作、ハードラインの「リーヴィング・ジ・エンド・オープン」、入荷しました。

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ジャーニーの80年代の終焉後、バッド・イングリッシュで更に名声を上げたニール・ショーンが全くの無名新人バンドに加入した事が話題になりました。

それがこのハードラインで、92年作のデビュー盤は今もメロディアス・ハードの名盤の一つとして有名です。

その後バンドは空中分解しましたが、02年に突如復活、そしてその7年後にリリースされたのがサードとなるこの本作です。

ニール・ショーンが関わった事で注目され、実際ジャーニーをよりハードにした様なサウンドの完成度が高かったため、このバンドの運命はニールの離脱により終わったかと思われましたが、その先天性のメロディ気質は実に優れていた事をここで証明してくれています。

オリジナル・メンバーであり、バンドの要でもあるジョニー・ジョエリのパワフルでエモーショナルなヴォーカルは、燃え上がる様なメロディを的確に表現する事により凡庸メロディアス・ハードとは一線を画した色気を演出しています。

更に本作ではギターにジョシュ・ラモスが参加し、ソング・ライティング面がより強化される事になりました。

このギタリストが加わった事により、思った以上にパッとしなかった前作の印象を吹き飛ばす事に成功したと思われます。

とにかくオープニングから熱くなるメロディが、一気に耳を奪ってくれます。

そのゾクゾクする高揚感は、ダレる事無く終盤までキープされ、呆れる程のメロディの渦といった形容がまさにピッタリではないでしょうか。

この手のバンドに要求されるフック、アレンジ、ヴォーカリストの表現力、そして飽きがこないという点、全てが軽く及第点をクリアしている力作です。

2016年7月22日 (金)

DAMN YANKEES DAMN YANKEES

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

オリジナルは90年作、ダム・ヤンキースのファーストとなった1枚、「ダム・ヤンキース」、入荷しました。

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NIGHT RANGERのジャック・ブレイズ、STYXのトミー・ショウ、トミーのソロ活動を支えていたマイケル・カーテローン、そして大御所テッド・ニュージェントという組み合わせは、当時ヒットを飛ばしていたスーパー・グループ、BAD ENGLISHに続く大物として話題になりました。

キラキラした80年代が幻と化すその寸前、彼等はそれぞれのキャリアをひけらかす事無く、ストレートなアメリカン・ハード大会を堂々を披露してくれたのでした。

70年代ハード・ロックのダイナミズムと、80年代の適度なキャッチーさが邪魔する事なく融合し、グランジ勢が台頭する中で改めて昔ながらのハード・ロックの楽しさを教えてくれた気がします。

3人のリード・ヴォーカリストの存在は、個性のバラツキにはけっしてならず、強みにしかなっていないのも巧みなソング・ライティング・センスを持つ人達ばかりだったからだと思います。

本作中最もナイト・レンジャーに近い「COMING OF AGE」、初期スティクスの叙情性がヘヴィに転化された「COME AGAIN」、効果的なストリングスと情緒過多にならないナチュラルなメロディが印象的な余裕のパワー・バラード、「HIGH ENOUGH」のシングル・ヒットも生まれ、80年代ポップ・メタルの衰退期にあっては抜群のインパクトを持っていたと思います。

ショウ・ブレイズという、以降のHR/HM界の名ソングライター・コンビの誕生のきっかけともなりましたが、「ROCK CITY」や「PILEDRIVER」等のワイルドな疾走感は明らかにテッドが主導権を握っていると思われ、このバンドの魅力の多さに貢献しているのも特筆すべき個性でしょう。

あまりに安定、充実している内容は誰もが認めるところだと思いますが、そのためかいつ聴いてもいいだろう的な安心感からじっくり聴く事を放棄されそうなアルバムという側面もあるかもしれません。

改めて本作を聴き直すと、その素晴らしさに頭が下がるばかりです。

2016年7月21日 (木)

DREAM THEATER A DRAMATIC TURN OF EVENTS

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

ドリーム・シアターの通算11作目となったアルバム、2011年作の「ア・ドラマティック・ターン・オブ・イヴェンツ」、入荷しました。

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バンド史上最大の危機と言えたマーク・ポートノイ脱退後にリリースされた第1弾となった作品です。

新たにドラマーとして迎えられたのは、アナイアレイター、エクストリーム、スティーヴ・ヴァイ等との派手な活躍をしてきたマイク・マンジーニ。

後にオーディションの模様がYoutubeで公開され話題となりましたが、トーマス・ラング、マルコ・ミネマン、ヴァージル・ドナティ、デレク・ロディ、アキレス・プリースター、ピーター・ウィルドアという錚々たるメンバーを押さえ、かつてから熱望していたドリーム・シアター参加を手にしたマンジーニのプレイは、堅実かつ適切で、楽曲を最大限に生かす役割に徹した姿は、バンド本来のドラマ性や技術力を浮き彫りにした感があります。

数多くの名曲に関わってきたポートノイが抜けた事により、本作でのメロディは良い意味では聴きやすくなった気がしますが、悪く言えば意外性や劇的な構成がスポイルされてしまった事が挙げられるでしょうか。

その分アグレッシヴな曲はよりストレートに、バラード・タイプでは哀愁感がはっきりしてきたとも言え、今後のバンドの展開に期待を持たせる上での新生ドリーム・シアターの挨拶状という性格も持っていると思われます。

そうは言っても凡庸なバンドに成り下がったわけでは全くないので、「Far From Heaven」の様なコンパクトなポップ・バラードにさえ気品を感じずにはいられません。

2016年7月20日 (水)

BLACK SABBATH BLACK SABBATH

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

最早説明不要の記念すべきブラック・サバスの70年作、デビュー・アルバム、「黒い安息日」、入荷しました。

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本作こそがへヴィ・メタル誕生の瞬間ともされてきましたが、彼等が誕生した時代背景、環境といった要因の他に、奇跡的とも言える偶然もあったからこそ衝撃的な作品にもなったのだと思います。

彼等はけっして悪魔崇拝者ではなく、黒魔術に傾倒していたわけでもなかったわけです。

元々は6人組であったポルカ・ターク・ブルース・バンドから、4人組のアースへと発展したバンドは、ホラー映画の影響を受け、ブラック・サバスと改名します。

人々にショックを与えるためホラーを題材とした事も、トニー・アイオミの指の怪我のせいで生まれた地を這う様な低くへヴィなギターも、彼等自信が最初から狙っていた事ではなかったはずです。

結果として本作は、ロックがドロドロとした形の無いものから、徐々に形を整えとてつもないモンスターに生まれ変わる経過が音としてパッケージされたものとなったのではないでしょうか。

雨と雷のSEに続き、不気味な鐘の音、そしてたった3音で構成されたこの世のものとは思えないリフが、今も強烈な響きとなって流れる度、サバスの誕生がいかに奇跡的であったかを思い知らされます。

そして彼等の初期の音楽性の奥の深さ、特にジャズ・ロック的なバンド・サウンドに、何度聴いても新鮮さを感じる事ができる不思議な1枚です。

2016年7月19日 (火)

MICHAEL SCHENKER GROUP HEAVY HITTERS

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

2005年作、マイケル・シェンカー・グループの「ヘヴィ・ヒッターズ」、入荷しました。

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MSG名義となった本作、シンプルなジャケット・デザインながらロゴがユニークな変化を見せているのですが、全曲カヴァー集、しかもあのボブ・キューブリック監修による恒例の豪華メンバー参加のトリビュート形式となった企画盤です。

どういう経緯でMSG名義となったのか、詳細は不明ですが、神のギターを全編フィーチャー、バックをそれぞれの曲で多くの有名プレイヤーが務める事で、他のカヴァー集、トリビュート盤とはまた違った楽しみ方ができる1枚となっています。

ヴォーカル陣には、なんとゲイリー・バーデンを始め、ポール・ディアノ、ジョー・リン・ターナー、ジェフ・スコット・ソート、マーク・スローター、レズリー・ウェスト、トミー・ショウ、セバスチャン・バック等を迎え、ジェフ・ピルソン、ルディ・サーゾ、サイモン・ライト、トニー・フランクリン、チャック・ライト、トニー・レヴィン、マルコ・メンドーザ等々、実に錚々たる名が並んでいます。

特にピンク・フロイドの「MONEY」、ブラック・サバスの「WAR PIGS」等は、なかなか新鮮な選曲の上に、個性とテクニックで押し切ったギターに思わず惹きこまれてしまいます。

何故か「DOCTOR DOCTOR」が収録されているのですが、これもまた新アレンジと言えるオープニングが美しく、本作の目玉の一つとなっていると思います。

純粋なMSG作品ではもちろんないのですが、他の多くの神のインスト作、カヴァー・アルバムと比べると、圧倒的な魅せる力を持った1枚ではないでしょうか。

2016年7月18日 (月)

SHOOTING GALLERY SHOOTING GALLERY

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92年作、ハノイ・ロックス解散後アンディ・マッコイが結成したバンドの一つ、「シューティング・ギャラリー」、入荷しました。

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ハノイ・ロックスの解散は、80年代メタルの喧騒の末の悲劇として語られていると思いますが、各メンバーのその後の動向もシーンの激変期の中で試行錯誤を強いられていたと思います。

それでもハノイ組のソロ活動には、どれもハズレが無い魅力的なものがほとんどではないでしょうか。

本作はアンディ・マッコイがリーダー・バンドとして結成したシューティング・ギャラリー名義の唯一のアルバムで、ハノイ以降としては二つ目のプロジェクトとなりました。

元LORDS OF NEW CHARCH、PSYCHEDELIC FURSのアルバムに参加したメンバー、更にはDOGS D'AMOURのジョー・ドッグがツアー・メンバーとしても参加していた強者揃いのバンドでした。

ナスティ・スーサイドと共に活動していたCHERRY BOMBSのナンバーや、HANOI ROCKSの名バラード、「DON'T NEVER LEAVE ME」のセルフ・リメイク、また意外にも思えるヴァン・モリソンのカヴァーも含みながら、いぶし銀の貫禄すら伺えるバッド・ボーイズ・ロックを展開してくれています。

アンディの個性でもある、どこか甘酸っぱいメロディ・センスも、硬質なバンド・サウンドによってあくまでもハード・ロックとしてのダイナミズムを失っていません。

ツェッペリン風のリフやメロディも飛び出し、アンディの新たな魅力にも繋がっているのではないでしょうか。

ハノイのもう一方のカリスマ、マイケル・モンローがパンキッシュなハード・ロック路線を突き進むのに対し、アンディは渋みと枯れた味わいを軽いフットワークで疾走していくのが目立っていたと思いますが、本作はそんな彼のカッコ良さを代表する1枚だと思います。

2016年7月17日 (日)

BAD MOON RISING BAD MOON RISING

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

バッド・ムーン・ライジングのファーストにして大名盤、「バッド・ムーン・ライジング」、入荷しました。

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元ホワイトスネイクのダグ・アルドリッチのキャリアはLAメタル、メロディアス・ハード・ファンにとっても忘れ難いものだと思います。

悲運のバンドとして日本でも人気の高かったLION崩壊後、彼は現フォリナーのフロントマン、ケリー・ハンセンが在籍したHURRICANEへ参加し、グレッグ・ジェフリア率いるHOUSE OF LORDSのアルバムにも参加し、その動向が注目されていました。

ただやはり記憶に残るのは、稀代のヴォーカリスト、カル・スワンとの再合流、合体こそが未だ多くのハード・ロック・ファンを虜にしているこのバッド・ムーン・ライジングでした。

本作は91年作の初フル・アルバムですが、LIONから続く熱く流麗なハード・ロックは健在、ますますWHITESNAKEに近くはなっていますが、メロディアス・ハードと呼ぶにはピュアすぎて、ブリティッシュ・ハードと呼ぶにはキャッチーすぎます。

それでいて拳を振り上げる事も、涙を流す事も許してくれる、日本人の琴線にことさら触れる情熱的なメロディが目立つのです。

ダグの疾走するギターももちろんこの人達の最強の武器だったのですが、「WITHOUT YOUR LOVE」、「OLD FLAME」、「WAYWARD SON」といった極上のバラード・ナンバーに何度も耳が行き、そして心が逝ってしまいます。

とにかく聴いて泣け、という言葉が本当に似合う1枚だと個人的には思います。

2016年7月16日 (土)

DOKKEN UNDER LOCK AND KEY

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オリジナルは85年作、ドッケンのサード・アルバムとなった1枚、「アンダー・ロック・アンド・キー」、入荷しました。

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時代が完全に彼等に味方し始めたかの様に、勢いに乗ったナンバーが揃った大傑作です。

ラットやモトリーといった花形達とは違い、テクニック、そしてメロディの差で彼等が支持を得ていったのは、LAメタルという一過性のブームの中では特殊なケースだったと思います。

事実女性人気も大きな支えとなっていた多くのヘアメタル群とは違い、男性ファンがかなり多かったのではないでしょうか。

オープニングの「UNCHAIN THE NIGHT」から一気にメロディの高波に襲われる様なインパクトは、今聴いても十分刺激的だと思われます。

当時のポップ・メタル・バンドの多くがアンセム型のストロングなナンバーをアルバム1曲目に配していた事を考えると、本作の特殊性もわかろうと言うものです。

時代はまだまだヴィジュアルを重要視したキラキラ・バンドが隆盛期を迎えようとしていた頃で、ジャケットに映る4人の姿も実にそれっぽいのが改めて印象的に見てとれます。

ドッケンが果たした役割は実に大きかった筈で、彼等がLAメタル一派と呼ばれ続けたのは良く良く考えるとおかしい事に思えます。

ドン・ドッケンの欧州的なメロディ・センス、ジョージ・リンチの特徴的なギターという二大個性を軸に、これ程までに美しいHR/HMを力強く聴かせてくれたバンドがこの時点では他に皆無であった事を考慮すると、彼等は以降「メロディアス・ハード」という言葉でカテゴライズされていくバンドの初期モデルであったとするのが一番合っている気がします。

「IN MY DREAMS」や「WILL THE SUN RISE」の憎らしいほどのせつなさ、「LIGHTNIN' STRIKES AGAIN」や「IT'S NOT LOVE」のゾクゾクする様な高揚感は、この時代にあっては確かに奇跡的な完成度であったと思います。

2016年7月15日 (金)

CHEAP TRICK BANG ZOOM CRAZY...HELLO

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前作から7年ぶり、通算17作目となったチープ・トリックの最新スタジオ・アルバム、「前作から7年ぶり、通算17作目となったチープ・トリックの最新スタジオ・アルバム」、入荷しました。

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これまでで最も長いブランクとなりましたが、彼等は変わらず精力的なライヴを続け、その間にもロックの殿堂入り、そしてバン・E・カルロスとの間での訴訟問題まで伝えられてきました。

正式にリックの息子であるダックス・ニールセンがレコーディングに参加、バンはメンバー一員のままバンドの活動には参加しないという複雑な事情もある様ですが、そんな不安定さを全く感じさせないパワフルな快作となっています。

ドラムの軽さがやはり昔からのファンには気になるところでしょうが、ますます若返った感のあるサウンドにはむしろダックスの跳ねたプレイは適任とも思われます。

まず特徴的なのは、前作がビートルズ色をこれまでになく強く押し出した面が目立ち、スロー・ナンバーでの熟成ぶりに驚かされましたが、本作では従来のハード・ロックとパワー・ポップの中道を行く彼等らしさが爆発した疾走感満載のアルバムとなっている点です。

バラードと言えるナンバーはリード・トラックとなった「WHEN I WAKE UP TOMORROW」のみ。

かつての「TONIGHT IT'S YOU」や「SAY GODDBYE」といった佳曲を彷彿させながら、ロビンの歌い回し、ミステリアスなメロディ進行は、先頃他界したデヴィッド・ボウイを意識しているとも思え、年齢に合った彼等の新機軸ともなっています。

この曲をアルバム前半に挟みながら、良質のメロディとロックのツボを知り尽くしたセンスが惜しみなく披露され、まだまだ彼等がウキウキ、ワクワクのハード・ロック・メイカーとして現役である事を思い知らされます。

オープニングはグレッグ・ジェフリア率いるHOUSE OF LORDSへの提供曲として、90年にすでに発表されていた曲、「HEART ON THE LINE」。

キーボードをメインとしたメロディアス・ハード・バンドであったハウス・オブ・ローズにはあまり合っていない感もあったナンバーですが、さすがに本家がやるとらしさ満点の疾走チューンとなっています。

「THE IN CROWD」は唯一のカヴァー曲で、ブライアン・フェリーもソロで取り上げた事のある、R&Bシンガーのドビー・グレイの64年のヒット曲。

60年代のソウル系のカヴァーは意外な気もしますが、オリジナルもすでにパワー・ポップらしさを確立している名曲で、ここでもAC/DCと「SURRENDER」をマッシュアップした様な好アレンジとなり、全く違和感無く収まっています。

これぞチープ・トリック節と言える「BLOOD RED LIPS」(かなりスレイド風ですが)、「SING MY BLUES AWAY」(最もシングル向きと言えるミドル・ポップ・ナンバー)、「THE SUN NEVER SETS」(こちらもシングル向きのキャッチーさ爆発)も、近作中では出色の完成度を誇っていると思われます。

何度も繰り返して聴くと、練られたアレンジやメロディの器用さに気づかされ、デビューから40年が経とうとしている超ベテランとは思えない瑞々しさ、艶っぽさに本当に頭が下がります。

甘く、激しく、ラウドで優しい、言葉にするならメロディアス・ハード・ポップ、といったところでしょうか。

2016年7月14日 (木)

QUEENSRYCHE Q2K

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クイーンズライクの通算7作目となったアルバム、99年作の「Q2K」、入荷しました。

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オリジナル・メンバーであり、バンドの中心人物でもあったギタリスト、クリス・デガーモ脱退後初、そしてATLANTIC移籍第1弾となった1枚です。

結局は本作限りの参加となってしまったバンドの旧友、ケリー・グレイ(DOKKENの「SHADOWLIFE」のプロデューサーとしても知られています)を急遽迎え入れ、初のバンド単独によるセルフ・プロデュース作となりました。

前作「Hear in the Now Frontier」で持ち込まれた90年代グランジに対する彼等なりのアプローチは、元々はクリスが主導権を握っていたものだそうですが、本作は明らかにその延長線上にあるサウンドだと思われます。

但しより音の整合感が目立ち、地味ながらも静かな高揚感を持つメロディが増え、元々ドラマティックなメタルを早くから追求していたクイーンズライクらしい部分が見え隠れしている様な気がします。

RUSHのアルバムを手掛けた事で有名なピーター・コリンズの手を離れていますが、むしろ更にRUSH寄りとなった感もあります。

リズムへのこだわり、緻密なアレンジとクリーンなサウンド・プロダクションにより、ジェフ・テイトの声が無ければ80年代後半、90年代のラッシュのアルバムに入っていてもおかしくないと思われるナンバーも見られます。

本作リリース前にジェフ・テイトはニール・ショーン、ジョナサン・ケインとセッションをしていたとニュースが流れ、一時はスティーヴ・ペリーの後任としてJOURNEY加入かとの噂もありましたが、どうやらソロ作の準備だったらしいと後に伝えられています。

そのせいもあるのか、彼等の代名詞ともなったプログレッシヴ・メタルというよりは、アダルトなプログレ・ハード色が強くなっている気もします。

完全なグランジ化として当時はソッポを向かれたアルバムでしたが、改めて聴くとジワジワ盛り上げてくれるメロディアスなナンバーが多い事に気づかされます。

歌詞世界も相変わらず冴えていて、統一されたコンセプトこそ見られませんが、知的かつ様々なヴィジュアル感覚を伴うドラマ性のあるものとなっています。

2016年7月13日 (水)

MEGADETH KILLING IS MY BUSINESS...AND BUSINESS IS GOOD!

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オリジナルは85年作、メガデスのファース・アルバムで、彼等を知るには必聴盤となっている1枚、「キリング・イズ・マイ・ビジネス (アンド・ビジネス・イズ・グッド!)」、入荷しました。

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当時メタリカがスラッシュを確実にメタルの最もコアなものと定着させていた中、バンドをクビになったデイヴ・ムステインが結成したという事で話題になりました。

インディーズからのデビューに伴い、なんとレコーディング費用を大量のドラッグ購入のために使用し、その結果サウンド・プロダクションが貧弱なものとなったという逸話は、デイヴを語る上で不可欠なものとなっています。

2002年にはリマスター化され音質の向上が見られましたが、本作での少し薄めの音で聴き直すと、生々しさと同時にこのバンドの見えにくい本質が逆に透けている気もします。

アルバム最終局、「メカニックス」は、メタリカの「電撃の騎士 The Four Horsemen」の原曲であり、ここでは思いっきりエロい歌詞が炸裂しています。

デイヴのメタリカに対する怒りこそが創作意欲の源流とも言われていましたが、確かに後にインテレクチュアル・メタルと後に自負する知性はここでは見受けられません。

ただ各曲のアレンジ、構成の見事さは、スラッシュがまだ発展途上にあった時代の中で、確実に破壊の美とさえ呼べる高みを見せている気がします。

本作ですでに確立したメガデス節は、メタリカに対する恨み節であった部分もあるのでしょうが、細部まで練り込まれた音楽性の資質に、改めて驚かされます。

尚、本作ではリイシュー盤ではカットされてしまったナンシー・シナトラのカヴァー、「ジーズ・ブーツ」を含む全8曲の他、デモ・ヴァージョン3曲が追加収録、更にリマスターによりオリジナル音源を大きく上回る高音質となっています。

2016年7月12日 (火)

CHILDREN OF BODOM FOLLOW THE REAPER

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日本でも確実に熱い支持を受ける様になったチルボドが、決定打として2000年にリリースしたサード・アルバム、「フォロー・ザ・リパー」、入荷しました。

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本作により、デスメタルにそれまで嫌悪感、あるいは食わず嫌いのままでいたオールド・メタル・ファンを一気に引き込んだ気がします。

メロデスという言葉も本作のためにある様なもので、歌メロはあくまでストレート、アグレッシヴでありながらかなり緻密なドラマ性に富んだサウンドは、メタルの可能性をも広げたのではないでしょうか。

最早デスの要素はヴォーカルのみ、と言っても良い気がするのですが、徹底した様式美、スピード、テクニックといった要素、そして彼等の美意識が貫かれた世界観等が、「メタル」と一言で片付けるにはあまりにも底が浅い気がしてしまいます。

特にヤンネ・ウィルマンのシンセがこのバンドの個性を際立たせていて、これまでのクラシカルな要素に加え、ハイテンションなキラキラ感を演出していて、スピード感を殺す事なく美麗なサウンドを生み出す事に成功しています。

ボーナス・トラックでカヴァーされているオジー・オズボーンの「SHOT IN THE DARK 暗闇にドッキリ」でも明らかな様に、バンドの80’sメタルに対する柔軟性(W.A.S.P. のカヴァーも収録しています)こそが、他のデス勢と大きく違うところなのでしょう。

新世代でありながら、しっかりキラキラ・メタルの古典を取り込んだスタイルが、LAメタル世代をもすんなりと受け入れてしまう間口の広さとなっていると言えるのではないでしょうか。

2016年7月11日 (月)

MSG SCHENKER-BARDEN IN THE MIDST OF BEAUTY

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MSG名義となった08年作で、マイケルとゲイリー・バーデンの完全タッグが復活した驚くべき1枚、「イン・ザ・ミッドスト・オブ・ビューティー」、入荷しました。

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バックを固めるのは二ール・マーレイ、ドン・エイリー、そしてサイモン・フィリップスという大物ばかり。

NWOBHM以降の80年代のハード・ロック、メタルが好きな人にとっては、まさに神の様な布陣となっています。

ゲイリーの声には否定的な意見も多い様ですが、アダルトな雰囲気が目立つようになり、かなり落ち着きと安定感がある様に思えます。

そして何よりこの人の歌メロ作りの巧さが光っています。

かつてのMSGの様なメロディの輝きが復活し、明と暗、陰と陽のコントラストが美しいマイケルらしさが久々に聴ける内容となっています。

賛否両論あるのでしょうが、やはりゲイリー・バーデンという優れたメロディ・メイカーの存在は、初期MSGの要であったのだと思います。

古くからの神の信者にとっても、かなり聴き応えのあるアルバムです。

特に80年代初期のMSG作品が好きな方には、おすすめです。

2016年7月10日 (日)

SAXON DOGS OF WAR

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オリジナルは95年作、サクソンの通算12作目となったアルバム、「ドッグス・オブ・ウォー」、入荷しました。

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一時期はアメリカン・マーケットを意識したポップ化が目立ちましたが、90年代に入り、彼等は「Solid Ball of Rock」、「Forever Free」と原点回帰となるアルバムをリリース、本作はその流れにあるN.W.O.B.H.M.然としたサクソン節で貫かれています。

すなわちバイカー御用達の疾走感、ミドル・テンポでのハード・ブギによる男臭さ、そして哀愁メロディを軸とした湿り気を力強いリフで吹き飛ばす様なセンス、この三本柱こそがサクソンの強力な個性であったと思います。

それ以下でもそれ以上でもない、サクソンのシンプルで太い信念が再びここで露わになったと思われます。

現在に至るまで、もちろん彼等は現役で活動を続けているわけですが、この大きな骨格は維持しながらパワーメタル、エピックメタルの手法も器用に使いこなしている感もありますが、やはり本作を代表とする明確なサクソン節を愛する人は少なくないと思います。

勇壮なリフとドラマティックに盛り上がる構成を持つアルバム・タイトル曲、これぞサクソンと言えるアクセル全開必至ナンバー、「BURNING WHEELS」、初期のブギ・スタイルを取り戻した「BIG TWIN ROLLING」、色気あるメロディアス・チューンとなった「HOLD ON」、ポップなコーラスとオリエンタルな演出が意外な、日本をテーマとしたミドル・ヘヴィ・ナンバー「WALKING THROUGH TOKYO」等、充実した曲が並びます。

ちなみに本作を最期にオリジナル・メンバーであるギタリスト、グラハム・オリヴァーが脱退しています。

彼はやはりオリジナル・メンバーであったベーシスト、スティーヴ・ドーソンと共に、Oliver/Dawson Saxonなるバンドで活動しています。

ビフ・バイフォードにソックリなヴォーカリストを看板に、サクソンの過去の曲をレパートリーとするバンドなのですが、YouTubeでライヴ映像が見られますので、興味ある方は是非どうぞ。

2016年7月 9日 (土)

CINDERELLA HEARTBREAK STATION

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シンデレラのサード・アルバムとなった1枚で90年作、「ハートブレイク・ステーション」、入荷しました。

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ブルース指向をより深めた事により彼等が一連のヘア・メタル勢とは違った資質を持ったバンドであった事を証明するものとなりました。

元々トム・キーファーの独特の声質と歌い回しにより、ブルージーなハード・ロック・バンドとしての土臭さが個性ではあったと思いますが、LAメタル然としたキラキラ衣装の方が際立っていた感も拭えなかったと思います。

本作ではアメリカのソウル、R&Bの歴史を作ってきたレーベル、スタックスを支えてきたメンフィス・ホーンズを迎えたり、ストリングスや女性コーラスの大幅導入、変わったところではURIAH HEEPのケン・ヘンズレーのゲストもありながら、バンドのルーツの披露といった内容となっています。

日本人にとっては、文化としてなかなか相容れないブルーズではありますが、アメリカ人にとってはやはり演歌にも近いものなのでしょうか、90年というHR/HM勢には厳しい時代の中、全米トップ20にくい込むヒット作となったのも象徴的と思われます。

エアロスミスも真っ青の超ファンキーな「LOVE'S GOT ME DOIN' TIME」、ストーンズばりの「SICK FOR THE CURE」、初期ドゥービー・ブラザーズの様な王道アメリカン・ハードとなった「LOVE GONE BAD」等、ブルース一辺倒ではない幅広い音楽性が目立ちます。

多くの80年代組がグランジの波に飲まれるか乗るかで必死だった頃、こうした60年代、70年代回帰を本格的に進めたバンドはそういなかったと思います。

かつてのBON JOVIの「Wanted Dead Or Alive」、あるいは「NEW JERSEY」で見せたアメリカン・ルーツ・ロックへの接近とは違い、シンデレラの場合は元々の気質を素直に曝け出したとも思え、メロディのストレートさとこなれた感は風格さえ漂っています。


デビュー時にはジョン・ボン・ジョヴィによって発掘された事が話題となりましたが、見た目はモトリー・クルー、ラットを思わせ、サウンドはAC/DCやKISSのDNAを受け継いだバンドと思えましたが、こうしてみると音楽的ルーツは現在のBON JOVIに通じるものがあったと考えられるのも感慨深いと思われます。

結果的には本作がバンドのピークとなってしまいましたが、80年代の喧騒の中でハード・ロックの良心とも言える様なシンデレラがデビューできたのは奇蹟であったと思います。

2016年7月 8日 (金)

HURRICANE OVER THE EDGE

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オリジナルは88年作、LAメタル・シーンの中では名を知られていながら、今一つ突き抜ける事ができなかったバンド、ハリケーンのセカンド・アルバムにしてメジャー・デビュー作、「オーヴァー・ジ・エッジ」、入荷しました。

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ルディ・サーゾの実弟、ロバート・サーゾ、カルロス・サヴァーゾの実兄、トニー・サヴァーゾと、異例の大成功を収めたQUIET RIOTのメンバー二人の兄弟が中心となったバンドという事で話題になりました。

ただ彼等の最大の魅力は、現在フォリナーで活躍するケリー・ハンセンの端整なルックスと甘い声、そして80年代メタルのツボを押さえまくったサウンドにあったと思います。


アリス・クーパーのカヴァー、「I'M EIGHTEEN」も手堅くこなし、メタリックなエッジの強い分厚いサウンドは、キラキラしたポップ・メタルから再び正統派メタルへの復権を狙ったかの様な計算し尽された完成度が見られます。

この辺はガンズをシーンに押し上げたマイク・クリンクのプロデュース、そしてエグゼクティヴ・プロデューサーのボブ・エズリンの力量が大きいと思われ、レーベルのこのアルバムへの力の入れ具合がわかろうというものです。

重厚なアレンジとSEを含めたドラマティックな構成、この時期主流であったパワー・バラードは一切抜きの男っぽい作りには頭が下がります。

ケリー・ハンセンの歌の上手さもあり、メロディアス・ハード・バンドとして語られる事も多いバンドでしたが、本作に限ってはかなり硬質のメタル・アルバムだと思います。大ブレイクしなかったのは、本作中最もキャッチーなナンバー、「I'M ON TO YOU」が外部ライターのペンによるもので、他のナンバーには今一つ派手さがなかったからでしょうか。

また余談にはなりますが、彼等のジャケットはエロいものが多いのですが、本作も一見良くわからないデザインですが、じっくり見るとセクシーなものであるのがわかります

2016年7月 7日 (木)

ENUFF ZNUFF ANIMALS WITH HUMAN INTELLIGENCE

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イナフ・ズナフの94年作、サード・アルバムとなった1枚、「アニマルズ・ウィズ・ヒューマン・インテリジェンス」、入荷しました。

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ポップ・メタルが飽和状態にあった89年、なんと当時の金額で5億円という破格の契約金が話題となり、大型新人バンドとしてデビューしますが、前作のセカンド・アルバム、「STRENGTH」は素晴らしい内容ながらセールス的にはパッとしませんでした。

メンバーのドラッグ問題も抱える中、彼等は所属レーベルであるATCOから放り出される形で契約を失います。

本作はARISTA移籍第1弾となったアルバムで、ダークな雰囲気の強い前作から一転、彼等のキャリアの中でも最もハードと言えるエッジを持ちながら、持ち前のポップ・センスを爆発させています。

心機一転、いよいよ大ブレイクと言える傑作なのですが、バンドの状態は決して良くなく、ドラマーのヴィッキー・フォックスはアルバム完成直後にヴィンス・ニールに引き抜かれ、イナフ・ズナフのメタリックな部分を担っていたギタリスト、デレク・フリーゴも間もなく脱退しています。

そのデレクは2000年以降一時期バンドに復帰しましたが、残念ながら04年に37歳という若さオーバードーズにより他界しています。

チープ・トリックを更にハード、ド派手にした様な極上のサウンドは、以降完全なるパワー・ポップ、ハード・ポップ・バンドとして完成されていく以前の、ハード・ロック・バンドとしてのメタリックな質感を残していると思います。

デレクのフラッシーなギターがその側面を演出していただけに、本作の個性はイナフ・ズナフのキャリアの中でも特筆すべきアルバムだと言えるでしょう。

ヘヴィなグルーヴも持ち前のポップ・センスで消化、キャッチーなメロディはとことん陽性、そしてドリーミーなバラードで泣かせるという、90年代においては実に得難い存在と化したのではないでしょうか。

ポップ・マニアを喜ばせる名作が多い彼等ですが、本作を最高傑作に挙げる人も多いのではないでしょうか。

2016年7月 6日 (水)

RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW

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オリジナルは75年作、レインボーの記念すべきファーストとなったアルバム、「銀嶺の覇者」、入荷しました。

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パープル脱退から1年も置かずに、リッチーはソロ・アルバム制作のため、クォーターマスの「BLACK SHEEP OF THE FAMILY」をレコーディングします。

ちなみにブラック・シープは厄介者という意味がありますが、当時の邦題は「黒い羊」とまんまのタイトルが冠せられています。

この時に集められたのはアメリカのバンド、エルフで、リッチーはロニー・ジェイムズ・ディオと運命的な出会いを果たし、そのままバンド結成、当初のソロ・アルバムのアイデアを流用しながら、以降のレインボーの様式美路線を僅かではありますが生み出す事に成功しています。


アルバム全体のサウンドは、「嵐の使者」で聴けたファンキーなハード・ロック路線が目立ち、かなり親しみやすいポップ作になったと思います。


ロニー以外のエルフのメンバーが結構頑張っているのですが、ご存知の様に本作のみで解雇される事となり、リッチーの厳しい人選管理体制がここから始まり出しました。

そのアメリカンなダイナミズムが爆発した「SNAKE CHARMER」や、「IF YOU DON'T LIKE ROCK 'N' ROLL」、ヤードバーズのカヴァーとなった「STILL I'M SAD」等は、このラインナップならではの味わいがあるのは確かです。

ただやはりロニーのヴォーカリストとしての魅力が爆発した名曲、「CATCH THE RAINBOW」、あるいは「MAN ON THE SILVER MOUNTAIN 銀嶺の覇者」で、すでにリッチーは自分の進むべき道を見出していたのだと思います。

2016年7月 5日 (火)

HEARTLAND MIRACLES BY DESIGN

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英国メロハーの代表格として堅実なキャリアを築き続けているハートランドの98年作、通算5作目となったアルバム、「ミラクルズ・バイ・デザイン」、入荷しました。

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前作からわずか1年、その間にギタリストのスティーヴ・モリスはイアン・ギランのソロ・アルバム、「Dreamcatcher」に参加、ヴォーカリストのクリス・ウィーズィーはTHE DISTANCEとしてアルバムを発表しています。

そのDISTANCEはよりAOR色の強いハード・ポップの好盤となりましたが、クリスとタッグを組んだのはカナダのバンド、POKERFACEのギタリスト、ケニー・ケイオスでした。

本作もそのケニーの協力により、アルバムの最終ミックスはカナダで行われています。

手掛けたのはなんとLOVERBOYのポール・ディーン、コンポーザー、プロデューサーとしてもセンスが良いこの人の職人技のせいか、陽性の高揚感が目立つサウンドとなっています。

基本路線は当然変わらず、文句の付けようの無い完成度を誇っているわけですが、この優等生ぶりが聴かず嫌いの人を多く生んでいる感も拭えないと思います。

彼等の個性は、言わば脱個性であり、とにかくメロディ至上主義に徹する事こそが存在意義だと思いますが、多くの類似バンド一と線を画しているのは違ヴォーカリストの味わいと、ギタリストのセンスであると言えるでしょう。

英国らしい湿った哀愁感はクリスのハスキー・ヴォイスにより演出され、計算し尽くされたアレンジ、そしてプログレ・ハード、ハード・ポップの公式をまんま当てはめた様な高品質メロディにより、ライト・メタル的な普遍性を保持しています。

おそらくこのアルバムが嫌いな人は、多くのメロディアス・ハード作品をも忌避しなければ行けないでしょう。

手堅く丁寧、実に見事な仕事ぶりは、評価されるべきだと思います。

2016年7月 4日 (月)

RAGE AGAINST THE MACHINE RENAGADES

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レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのスタジオ・アルバムとしては最終作にあたる、「レネゲイズ」、入荷しました。

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全曲カヴァーとなった企画色強い1枚ですが、当然の如くバンドのカラーがオリジナルを強く変えている事が醍醐味となっています。

カヴァー・アルバムをファンが楽しむのは、バンドのルーツ、あるいは意外性、そして原曲の良さを知る事であると思いますが、本作でもその構造は守られつつ、このバンドがいかに特殊であったを再確認できるものとなっています。

アフリカン・バンバータ、サイプレス・ヒル、エリック・B.&ラキムといったヒップホップ・シーンからの影響は当然としても、ディラン、ストーンズ、ストゥージズ、スプリングスティーンと、クラシック・ロックを押さえているのはかなり驚かされました。

何故ツェッペリンではなかったのか、という点を考えると、やはり原曲の持つアティテュード、メッセージ性に尽きたのではなかったかと思います。

強力な肉体性を持つサウンドと、自ら現実的に行動を起こしてきた政治的資質こそが、彼等の最大の個性であったとするならば、ここでの選曲も納得がいくのかもしれません。

唯一カヴァーと即答できそうなのは、MC5の「Kick out the jams」位なのですが、元々この曲が持つ極限の破壊力をわざわざこねくり回す必要な無かったという事なのかもしれません。

ポスト・パンク世代の急先鋒だったDEVOのナンバーなどは、解体、再構築というよりは、全く新しい解釈として鳴っています。

バンドの自己満足ととるか、ファン・サービスととるのか、あるいは必要不可欠な表現方法の一つだったのか、受け手側に委ねられた責任は大きいと思います。

少なくとも個人的には安易にハード・ロック、メタルの定番曲に走らないクールさには、好感が持てて仕方ありません。

2016年7月 3日 (日)

SILVERHEAD SIXTEEN AND SAVAGED

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オリジナルは73年作、シルヴァーヘッドのセカンドにしてラストとなったアルバム、「凶暴の美学」、入荷しました。

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本国イギリスではB級バンドの域を抜けられなかった感はありましたが、日本ではかなりの人気を博し、日本独自企画でライヴ盤もリリースされた程でした。

グラム・ロックとして認知された派手なヴィジュアルでしたが、その実音の方は正統派ブリティッシュ・ハードと言えるガッツ溢れるサウンドが魅力的です。

ストーンズとツェッペリンの中道を行く様な土臭いハード・ロックは、彼等の後に大ヒットを飛ばすバッド・カンパニーにも通じるものがありますが、より猥雑さの強いシルヴァーヘッドは同時代のニューヨーク・ドールズにも近いイメージなのかもしれません。

後に元YESのトニー・ケイを中心に結成されるディテクティヴ、80年代にはロバート・パーマーの後任としてパワー・ステーションに参加した事でも有名なマイケル・デ・バレスのソウルフルなヴォーカル、ロバート・プラントのソロ活動初期を支えたロビー・ブラントのねちっこいギター、ブロンディのベーシストとして一時代を築いたナイジェル・ハリスンのソング・ライティング・センス等、ユニークな個性のぶつかり合いがそのままバンド・サウンドに反映されています。

元キング・クリムゾンにしてフォリナー参加前のイアン・マクドナルド、元フリーのラビットのゲスト参加もありながら、英国ロックの美味しい部分ばかりを詰め込んだ様な傑作となった本作、その煽情的なジャケットも手伝い、妖しい色気が魅力となっています。

ルーズなノリとファンキーなバンド・サウンド、それらをグイグイと引っ張るパワフルなヴォーカルにより、古き良きイギリスのハード・ロックの芳ばしさを湛えている、といった表現が的確でしょうか。

ワイルドでキャッチーなナンバーから、情感たっぷりなバラードまで、今聴いても飽きさせない艶っぽさはもっと再評価がされてもいいと思われます。

2016年7月 2日 (土)

NUNO SCHIZOPHONIC

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

EXTREME解散後、ヌーノ・ベッテンコートが初ソロ作としてリリースしたアルバム、「スキゾフォニック」、入荷しました。

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その後彼は、MOURNING WIDOWS、DRAMAGODS、PERRY FARRELL'S SATELLITE PARTYとバンド名義での活動、あるいはソロ・プロジェクトとなったPOPULATION 1名義でのアルバム・リリースがありましたが、現在のところヌーノ名義では本作1枚のみとなっています。

エクストリーム時代から、幅広い音楽性による豊かなメロディを生み出す人である事はわかっていましたが、ここまでポップになるとは多くの人が予想できなかったのではないでしょうか。

ヴォーカルを含め全てのパートをヌーノが担当、マルチ・プレイヤーぶりも見事なのですが、表情豊かなギターと共に驚かされるのは曲の充実ぶりです。

オルタナと評するべきなのでしょうが、BEATLESやQUEEN、NIRVANAやFOO FIGHTERS、その下地に見えるのはギタリストとしてよりは、多感なロック少年が吸収する甘酸っぱさや毒気といった感が目立ち、テクニックを延々とひけらかすソロ・アルバムとは一味も二味も違うものとなっています。

モノクロのジャケットに映るモンロー風の美女はもちろんヌーノ、アルバム・タイトルはスキゾフレニック(精神分裂症)とフォニック(音)による造語だと思いますが、本作の印象はカラフル、ウキウキ高揚感といったワードが思い浮かび、約1時間の統御されたモダン・ロックといったところです。

EXTREMEの盟友であり、当時はVAN HALENに加入していたゲイリー・シャローンと2曲共作、更にゲイリーは「YOU」でコーラス参加をしています。

またクレジットにはTHE GREAT MANCINIとありますが、どうやら「WAITING FOR THE PUNCHLINE」でエクストリームのメンバーであり、現在DREAM THEATERのドラマーとして有名なマイク・マンジーニもゲスト参加を果たしています。

2016年7月 1日 (金)

JIMMY PAGE & ROBERT PLANT WALKING INTO CLARKSDALE

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全国のロック・ファンのみなさん、こんにちは。メタル、プログレ、ハード・ロック、クラシック・ロック専門中古CDオンライン・ショップ、Ken's Attic ケンズ・アティックです。

前作の歴史的な合体から4年、ペイジ&プラント名義の唯一のスタジオ・アルバムとなった、「ウォーキング・イントゥ・クラークスデイル」、入荷しました。

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MTV企画のアンプラグド・ライヴ、しかもツェッペリン・ナンバーの再現となった前作は、確かに賛否の分かれる評価が目立ちましたが、ここでの新曲、新編成での佇まいに多くのオールド・ファンが「イン・スルー・ジ・アウト・ドア」以来の空白を埋める事に成功したのではないでしょうか。

まず注目すべきはプロデュースを手掛けたスティーヴ・アルビニでしょう。

グランジ世代には馴染みの深いこの人、ニルヴァーナ以降のロック・シーンの中で、チープ・トリックを本人達以上に知り尽くした初期の魅力を引き出し、更に再生させた実績があります。

そしてここでは、ペイジのギターを、プラントの表現力を、おそらくは独自の解釈を交えながら、ツェッペリンの伝統を壊す事なくパッケージ化したのだと思います。

そこにはツェッペリン愛が当然含まれていたが故に、本人達は元々過去の再現だけは避けていながら、予想以上のサウンドに自分達の資質の高さを思い出したとも言えるのではないでしょうか。

確かにメロディやギター音に、あの時代を思い浮かべる事は容易に可能です。

それでいながら時代を経た進化も見え隠れもしています。

頑なにツェッペリンから離れようとしていたプラントと、新しい試みに挑戦する器用さや冒険心よりも元来のリフ・メイカーとして生き続けてきたペイジが、ツェッペリンが再生される事は永遠に無いであろう事を一番良く知っていたと思います。

それでもこの二人が互いのソロ・キャリアから一度離れ、他人の手に委ねた中でナチュラルな音を出した結果、辿り着いた地点が本作であったのは当然の帰結だったと思われます。

どの時代でも世に溢れていたツェッペリン待望論を、大きくかわすわけでもなく、誰もが望む理想像を提示したわけでもないのに、これ程身に染みるのは一体何故なんでしょうか。

ロックが持つ魔力、そういったものを思い起こしてしまうのも許して欲しくなる1枚です。

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